FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

対先手四間飛車決定策!?後手番淡路システム

角道を止める四間飛車は、一昔は振り飛車の王様と呼ばれ、皆が指す王道戦法でした。
最近は角交換振り飛車やゴキゲン中飛車や石田流といった戦法が主流となり、四間飛車は下火になりました。

しかしアマチュアでは根強い人気があり、今も指し続けている人は結構居るはずです。
先手を持っても四間飛車、後手を持っても四間飛車。
そんな人はきっとあなたの棋友に一人はいるでしょう。

そんななんでも四間飛車党の相手に対する戦法として有効な戦法を今回は紹介したいと思います。
それが先手四間飛車に対する戦法『淡路システム』です。

淡路システムとは淡路仁茂九段が考案した先手四間飛車に対する戦法です。
淡路九段は後手番一手損角換わり の生みの親であり、独特の序盤戦術には定評があります。

今回はその淡路九段が考案した『淡路システム』の紹介をしようと思います。
この戦法のキーワードは『後手番』です。



後手番淡路システム

今回はさっそく淡路システムの実戦譜を紹介していきます。
この実戦譜を通してこの戦法を紹介していこうと思います。

2003年 NHK杯 中村修 対 淡路


ポイントはこの第1図です。
awazisisutemu1.jpg
ここまではよくありがちな先手四間飛車対△6五歩早仕掛けの局面です。
ここから後手番という特権を生かして、淡路システムはある事をするのです。

第1図からの指し手
▲3七桂 △6三銀 ▲4七金 △4二金上 ▲4五歩 △9四歩 ▲9六歩 △8一飛
▲2六歩 △6六歩 ▲同銀 △6四歩(第2図)

awazisisutemu2.jpg
少し手数を進めましたが、後手△6三銀と上がりました。
通常の定跡では後手は△8六歩~△6六歩と仕掛けるのですが、淡路システムは△6三銀と上がります。
二枚銀定跡に合流しそうですが、淡路システムは△4二金上~△9四歩~△8一飛とひたすら自陣を整えます。
一体何を狙っているのでしょうか?

先手も駒組みに細心の注意を払っており、もし▲9八香といった手が入れば将来△8六歩 ▲同歩 △6六歩から仕掛けていけば、将来△8七角の隙が生じます。
そのため先手も高美濃を作り、▲4五歩~▲2六歩と無難に手待ちを続けます。
一見これで先手の形が良くなり、先手不満なさそうなのですが・・・。

後手は△8一飛と引き、指す手を全部指し終わった頃に△6六歩と取り込みます。
そして▲同銀に△6四歩!(第2図)

これが後手番淡路システムの骨子の一手なのです。
せっかく△6五歩まで伸ばした歩を△6四歩と戻してまでして、一体何がしたいのか?
正直これを見た人は意味不明と思う事でしょう。

しかしここから後手の構想が恐ろしいのです。
後手番の特権を生かした指し回しをご覧ください。

第2図からの指し手
▲6七飛 △8三飛 ▲9八香 △8一飛 ▲6九飛 △8三飛 ▲6七飛 △8一飛
▲4八金引 △8三飛 ▲2七銀(第3図)

awazisisutemu3.jpg
先手は第2図から▲2七銀と銀冠に組み替えようものなら、△8六歩~△6五歩と仕掛けられ、先手の浮いた▲4九金型を咎められそうです。
よって先手は▲6七飛と一手手待ちをするのですが・・・。
後手もそこで△8三飛と手渡しするのです。

これが後手番淡路システムの狙いなのです。
先手指す手が無く、▲9八香ぐらいですが、これで将来△8七角や△8九角といった筋が生じることになります。
これは後手としては少し満足な交換です。
しかし淡路システムは容赦なくさらに△8一飛~△8三飛と手待ちを続けます。
段々この戦法の正体が見えてきたでしょう。

先手は▲6七飛~▲6九飛と付き合っていては千日手となり、先後交換で指しなおしという事になります。
これでは先手を取った意味がなくなり、先手としては不満なんてものではありません。
よって意地でも手を変えなければいけないのですが、そこで先手は▲4八金引~▲2七銀(第3図)と離れ駒を作らずに銀冠に組もうとします。

しかしそれを見てついに後手は動き出します。

第3図からの指し手
△8六歩 ▲同歩 △6五歩 ▲同銀 △7七角成 ▲同桂 △8九角(結果図)

awazisisutemu4.jpg
先手が銀冠に組みにいったのを緩手と見てすかさず△8六歩~△6五歩と仕掛けます。
これが淡路システムの正体で『ひたすら手待ちをし、先手が痺れを切らして陣形を崩してきた所を攻める』という狙いなのです。
第3図以下は自然に進み、後手は先手の▲9八香型を咎め△8九角と打ち込んで結果図です。
こうなれば先手▲2七銀が玉の脇を薄くした手となり、囲いが弱くなっています。
以下の実戦の進行も空いた玉の脇を王手で攻められる形になり、結果も後手勝ちとなっています。
詳しい進行は上の実戦譜を見ると良いでしょう。

これが後手番の秘策『淡路システム』です。
如何だったでしょうか?
後手番という特権を生かし、千日手模様を見せながら先手に無理な手を指させ、そこから仕掛ける。
実にシンプルですが、これを破る手は容易ではありません。

あの藤井猛九段も先手四間飛車で後手番淡路システムを使われたが、打開策が見つからず、自ら打開したら大苦戦してしまったと語っており、当時『淡路システムには千日手にするしかない』と言う結論を出していました。
その実戦譜は残念ながらありませんでしたが、淡路システムの恐ろしさを物語っています。

●出典 将棋ペンクラブブログ 藤井猛九段「こっちは優秀かどうかで戦法を選んでない。指してて楽しいかどうかなんだから」



アマチュアではあまり千日手は視野に入れる事はありませんが、もし狙ってみようという事があれば一度使ってみると良いかもしれません。
淡路システムのポイントを最後に書いておきます。


・淡路システムのポイント
先手に▲9八香と指させる。(△8七角・△8九角の筋が生じるから)
先手が▲2七銀と上がった瞬間に仕掛ける。
それまではひたすら△8三飛~△8一飛。
スポンサーサイト
最新記事
月別アーカイブ
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
カウンター
検索フォーム
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。