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常識破り!逆襲振り振り飛車戦法

将棋の序盤にはある程度の常識という物があります。
『玉飛接近せず』
『角交換将棋に5筋は突くな』
『相掛かりの飛車先は金で受ける』
『飛車先交換3つの得あり』


こういった色々な常識があります。
今回紹介する局面はこれです。

初手からの指し手
▲7六歩 △3四歩 ▲2六歩 △4四歩 ▲4八銀 △4二飛 ▲2五歩(途中図)
totyuuzu25fu hurihurihisha
後手振り飛車模様の出だしで見慣れた局面です。
通常ここでの後手の指し手は△3三角と上がり飛車先交換を避けろと将棋を始めた頃に教わるはずです。
ところがここでその常識を破る意表の一手が飛び出すのです。

途中図からの指し手
△3二銀(第1図)

hurihuri32gin.jpg
なんと△3三角と上がらず△3二銀と上がる手が今回紹介する一手です。
先手は△3三角と上がる一手と思っていただけに大体の人はここで少考するでしょう。

そして当然先手はここぞとばかりに飛車先交換をしてくるでしょう。
それが後手の待ち受ける所なのですが、具体的にどうなるのでしょうか。

第1図からの指し手
▲2四歩 △同歩 ▲同飛 △3三角(途中図)
totyuuzu33kaku hurihuri
先手は▲2四歩から飛車先を交換しましたが、ここで後手は△2三歩と打っては話になりません。
ここで後手は△3三角(上図)と上がるのです。
この局面、一見危なそうですが先手に飛車を成る場所はありません。
途中図で▲3四飛と横歩を取る手は△2八歩があり後手良しです。

なので▲2八飛と引く一手ですが、ここから後手の面白い構想が始まります。

途中図からの指し手
▲2八飛 △2四歩 ▲5六歩 △4三銀(第2図)

dai2zu 43ginmade hurihuri
先手に▲2八飛と引かせた後、△2四歩と打ち△4三銀と上がります。
段々後手の狙いが見えてきました。

さて第2図が一つのポイントになります。
次の一手がポイントで、ここで先手が緩い手を指すと一気に後手の模様が良くなります。
ここでの居飛車の最善手は▲3六歩で、これ以外の手は後手の模様が良くなります。

例えば第2図で▲6八玉のような手ですと。

第2図からの指し手
▲6八玉 △3五歩 ▲7八玉 △3四銀 ▲5七銀 △2五歩 ▲6八銀上 △2二飛(参考図)

snkouzu22hisha hurihuri
▲3六歩以外の手には△3五歩と位を取るのが急所になります。
以下△3四銀~△2五歩~△2二飛と向かい飛車に転じて参考図。
なんと先手が交換したはずの飛車先を完全に逆用しています。
参考図で先手▲2七歩と打つのは何のために飛車先交換をしたのかわかりません。
これは完全に後手の模様が良くなっています。

これが今回紹介する戦法の正体です。
後手は△4二飛~△2二飛と2回振ることから振り振り飛車と呼ぶのです。

では先手が第2図で▲3六歩と指し手きたらどうするのでしょうか。
dai2zu 43ginmade hurihuri
第3図からの指し手
▲3六歩 △2二飛(途中図)

totyuuzu 22hi hurihuri
やはり▲3六歩にも△2二飛と振ります。
途中図で▲2六歩と謝るのでは先手の手損だけが残り情けない形。

これで機を見ていつでも△2五歩と飛車先を逆襲できる形になります。
ただし途中図でいきなり△2五歩を狙うのは先手に正しく対応されると失敗します。
具体的に説明しますと。
途中図から ▲6八玉 △2五歩 ▲3七桂 △2六歩 ▲2五歩(参考図) といった手順になり後手△2六歩が助からなくなります。
sankouzu 25hu hurhuri
というわけで先手が▲3七桂と跳ねれる形では△2五歩は見送る事になります。
逆に言えば3七に桂馬が跳ねれない形では△2五歩を突く事ができます。

途中図ですぐに▲3七銀といった手ならすかさず△2五歩(参考2図)で先手窮屈です。
sankou2zu 25fu hurihuri
先手の銀は▲4六銀と出ると△2六歩があるので動けません。
参考図から▲2六歩 △同歩 ▲同銀(変化図)は後手の飛車先が軽く、後手何もせずとも先手の銀が立ち往生しやすい展開です。
sankouzu 26dougin furifuri
変化図ではいきなりの△1五角で先手▲2七歩と打たざるを得なくなります。
他に一例として、変化図で別になにもせずに△6二玉と囲っても先手に手がありません。
先手が後手の角頭を攻めるには変化図から▲2五歩と打たざるを得なく飛車先が重たすぎます。
具体的手順を示しますと、
変化図から△6二玉 ▲2五歩 △7二玉を囲っておき以下▲3五歩には△8二玉(変化2図)と何も手をつけなくとも問題ないでしょう。

henka2zu 82gyokumade furifuri
▲3四歩 △同銀 ▲3五歩は△4三銀と引いて先手の棒銀を捌く目処が立ちません。
他に▲3四歩 △同銀 ▲3八飛には△2五銀があります。

こうなると先手は右銀の扱いに困ります。

では戻って途中図。
totyuuzu 22hi hurihuri
ここで先手が▲6八玉と囲っておくのはどうでしょうか。
それにも後手には機敏な一手があります。

途中図からの指し手
▲6八玉 △4二角 ▲3七桂 △3三桂 ▲7八玉 △2五歩(第3図)
dai3zu 25fumade hurihuri
▲6八玉の瞬間、後手は△4二角と引く手が機敏。
これで次に△2五歩と突く事ができます。
先手の▲3七桂には△3三桂がピッタリ、これで△2五歩と突いて第3図に。

こうなると後手は先手の飛車先逆襲に大成功です。
先手はこうなると第3図から次の△2六歩を受けるのに困ります。
▲2七歩と受けるのはなさけなく、後手に理想図のような陣形に囲われ作戦負けになります。
risouzuhurihuri.jpg
後手は場合によっては穴熊に組むのも有力。
細かいポイントですが後手は第3図から△2一飛を入れてから囲っておくのがコツです。
もし理想図で△2二飛型のままだと先手から▲4五歩 △同歩 ▲同桂のような筋を狙われてしまいます。


どうだったでしょうか。
通常の振り飛車では△3三角と上がる所をあえて△3二銀と上がる事で先手を誘い逆襲する。
将棋の常識と言われる一手を外すことで先手驚かせる効果もあり、大会などの一発戦法にも有効でしょう。

因みに何故今回後手番の戦法として紹介したのかと言いますと、先手番では居飛車側に千日手に持ち込む手があるのです。
どこでその手が生じるかと言いますと、
先手番で▲8六歩と打った局面。
sankouzu86fu hurihuri
参考図からの指し手
△8八歩 ▲同角 △8六飛 ▲7七角 △8二飛 ▲8六歩 △8八歩…。

後手から△8八歩と打たれると▲同角と取る一手になり、△8六飛とまた走られてしまいます。
▲7七角と上がるとまた同じ局面に戻る事になってしまいます。
しかし打開するには最後の▲8六歩の所▲8七歩と打つしかなく、これでは▲7八銀の活用が限定され後手の飛車先交換が得になる展開になります。

よってこの戦法は後手番で使う事が絶対条件というお話でした。

最後にこの戦法に近い『飛車先交換型向かい飛車』を紹介して終わりたいと思います。


・飛車先交換向かい飛車
MO magazine(もーまが)~将棋と城のHP~飛車先交換型向かい飛車
先手が▲7六歩と突いている以外はこの戦法とほぼ同じ展開。
先手が▲4八銀と上がっていなくともこの戦法は使えるという事を物語っています。

プロの実戦譜
何とこの戦法、プロでも登場しています。
最初に指したのは大村和久八段大村流向かい飛車とも呼ばれています。

1968年 王将戦 大村 対 丸田
1992年 順位戦 井上 対 沼


たまには振り飛車でハメを外したいという方、この戦法で居飛車をハメてしまうのはどうでしょうか。
大村流向かい飛車、振り振り飛車戦法でした。
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